TOPICS
インターンKの英国からコラム【三つの良いこと | ストレスを一日15分で下げてみましょう】
ご挨拶
初めまして、インターンKです。
はやかわこころのクリニック一社にて短い期間でしたがインターンとして働いていました。
現在は心理学部生としてイギリスで大学生活を送っております。
生活の中での様々な気付きや、心のケアについてお届けできたらと思っております。
コロナが始まってからの一年間、大学の授業は全てオンラインで行われていました。
以前のような通学のための時間や手間が省かれ、ウィルス感染も避けられるため、最初は逆に気が楽になりました。
しかし何週間か経つにつれて、「もう耐えられない」と思ったのを覚えています。
当時イギリス政府の対策で同居する人以外とは会えないことになっていたため、一人暮らしの私は人と接して話せるのがスーパーや薬局での会計の時だけの状態になってしまったのです。
そんな状況の中で大学の授業までもがオンラインというのは私にとって非常に過酷でした。
その経験をインスピレーションに、最初のブログ投稿では様々な場面で活用できるストレスへの対処法について紹介したいと思います。
本日のテーマ
最近英語の記事でよく目にする方法で Three Good Things (訳:三つの良いこと)というものがあります。
具体的にはその日に起きた三つの良いことと、自分がどうその出来事に貢献できたかを書き留めるテクニックです。
意外とシンプルで時間もあまりかからなさそうですが、効果が高いことが様々な研究から明らかになっています。
Three Good Things の効果
Three Good Things を1週間実践してからの三ヶ月後、幸せ度が有意に上げっていたことが検証されています。その効果はさらにその3ヶ月後にまでも保たれていました。[1]
さらには、一週間に一回の頻度でも同じように幸せ感を増やす効果が期待できます。[2]
おすすめできる人
毎日心と体を酷使してる方や、あまり時間と気力がないときに最適です。15分もあれば未来の自分に幸せを届けられることが期待できます。[3]
効果自体はこの対処法に効果があると思えるかどうかによって左右されます。[4] ですから心を広くもって「一度試してみよう」という気持ちで挑戦してみる事が必要なのかもしれないですね。
実践してみた結果
実は昨年の夏、私自身もThree Good Things を一週間試したことがあります。自分のなにげない日常の小さな幸せに気づく回数が大幅に増えたように思えました。
半年たった今でも、その都度書き留めなくても三つの良いことについて考えることで前向きな気持ちに切り替えるようにしています。
最後に
考え方を変えても前向きになれない時ももちろんありますので、その時は他の人の支えや自分に合ったお薬の手を借りて辛い時を乗り越えましょう。
文献
[1] Gander, F., Proyer, R., Ruch, W., & Wyss, T. (2013). Strength-Based Positive Interventions: Further Evidence for Their Potential in Enhancing Well-Being and Alleviating Depression. Journal Of Happiness Studies, 14(4), 1241-1259. https://doi.org/10.1007/s10902-012-9380-0
[2] Chancellor, J., Layous, K., & Lyubomirsky, S. (2014). Recalling Positive Events at Work Makes Employees Feel Happier, Move More, but Interact Less: A 6-Week Randomized Controlled Intervention at a Japanese Workplace. Journal Of Happiness Studies, 16(4), 871-887. https://doi.org/10.1007/s10902-014-9538-z
[3] Lyubomirsky, S., Dickerhoof, R., Boehm, J., & Sheldon, K. (2011). Becoming happier takes both a will and a proper way: An experimental longitudinal intervention to boost well-being. Emotion, 11(2), 391-402. https://doi.org/10.1037/a0022575
[4] Proyer, R., Wellenzohn, S., Gander, F., & Ruch, W. (2014). Toward a Better Understanding of What Makes Positive Psychology Interventions Work: Predicting Happiness and Depression From the Person × Intervention Fit in a Follow-Up after 3.5 Years. Applied Psychology: Health And Well-Being, 7(1), 108-128. https://doi.org/10.1111/aphw.12039
トピックス一覧へ戻る